ぷにぷにでユニークな形をしている多肉植物は近頃とても人気になっています。
「多肉植物に水やりも少しでいいし、肥料は必要ない」から育てるのも簡単で初心者向きと言われていたりすることも。
水やりも肥料もいらないなんて・・・本当にそうなのでしょうか。
きちんと多肉植物について理解して、綺麗に育ててあげることで、さらに多肉植物の魅力にハマること間違いなしです。
多肉植物に肥料は必要?
多肉植物は過酷な環境(乾燥した痩せた土地)に自生するために進化した植物です。
そのため、よく水やりも少しでいいし、肥料も必要ないと言われるのです。
肥料は「必要」
結論から言うと、多肉植物に肥料は必要です。
肥料というと大げさに聞こえるかもしれませんが、栄養分を必要としない生き物はいないですよね?
もちろん多肉植物にも栄養分は必要です。
特に生長期(春秋型、夏型、冬型とあります。)には、生長するための栄養分を必要とします。
ただし、もともと痩せた土地(養分の少ない土地)に自制するために進化したので、多くの肥料は必要としないのです。
このことが取り上げられ、肥料は必要ないと勘違いされることが多くあります。
肥料の種類
では、どんな肥料を与えれば良いのでしょうか。
多肉植物に与える候補となる肥料について説明していきます。
緩効性肥料
緩効性肥料とは、植物の肥料としてよく使用される肥料です。
一般的に肥料というと、この緩効性肥料を指していることが多いです。
緩効性と付く通り、肥料分がゆっくりと溶けて、緩やかに長時間にわたって植物に栄養分を提供してくれます。
多くの栄養分を必要としない多肉植物はこの肥料が向いています。
与える量としては、観葉植物に与える量の1/3~2/3程度の量で十分です。
培養土兼緩効性肥料としてゴールデン粒状培養土をおすすめしています。
液体肥料
液体肥料はその名の通り液体の肥料です。
ゆっくりと溶けて栄養分を提供する緩効性肥料と違い、根に吸収されやすい液体の肥料なので、即効性を期待して使用する肥料です。
一般的には多肉植物に向いていませんが、一般的な植物に与える量を更に希釈して与えることで多肉植物の肥料として与えることができます。
即効性の肥料のため、長時間にわたっての栄養分は提供することができません。(およそ1週間~10日前後くらい効き目があります。)
そのため、メインの肥料としてではなく緩効性肥料で足りない分を補う形で使用されることが多いです。
「メネデール」という肥料がよく使われています。(100倍希釈)
肥料の与え方
一般的に肥料の与え方としては「元肥」と「追肥」があります。
もともと要求する栄養分が少なく、また、生長し1~2年前後で植え替えるとすると、多肉植物には追肥することがほとんどありません。
市販の多肉植物の土にはもともと肥料分が含まれているものが大半ですが、自分で多肉植物の土をブレンドするのであれば、少量の緩効性肥料を混ぜ込むようにしましょう。
過剰な肥料分は多肉植物を肥料焼けさせてしまう可能性があります。
足りないと感じれば追肥すれば良いことなので、必要な量をつかむまでは少な目から始めていきましょう。
肥料が足りない場合の目印
肥料が足りていないなと判断するには、下記のような症状が当てはまります。
- 生長スピードが極端に落ちた
- 鉢底から根が出てきている
- 根腐れでないのに下葉が落ちる
- 小ぶりの葉しか育たない
水やりの度に栄養分が少しずつ流れ出しているので、水はけが良い土で育てていて、水やりの頻度が高い場合に、栄養分がなくなりがちです。
栄養分が足りなくてすぐに枯れてしまうということはほぼないので、少しずつ肥料を足していきましょう。
肥料焼けを起こしたら
適切な量なら良いですが、肥料を過剰に与えてしまうと、肥料焼けを起こして枯れてしまう可能性があります。
肥料焼けとは
浸透圧の関係で、根の周りの肥料分が極端に多くなり、多肉植物の根から水分が奪われてしなしなになってしまうことを肥料焼けと言います。
根腐れと同じく、根にダメージを負って枯れてしまう原因となります。
対処方法
多肉植物が肥料焼けを起こした場合は、なるべく早く、元気な根だけを残して肥料分の薄い土に植え替えてあげるのが良いでしょう。
植え替えれない場合は、鉢底から水が抜ける量で水やりを複数回行い、土のから肥料を洗い出して肥料濃度を下げてあげましょう。
まとめ
多肉植物に与える肥料について紹介しました。
厳しい環境に自生している多肉植物は、多くの肥料は必要としませんが、生長するための栄養は必要だと覚えておきましょう。
考えてみると当たり前のことなのかもしれませんね。