アクアリウム(水槽)で水草を育てていれば一度は耳にしたことがある「硬度」という言葉。
きちんと理解しているでしょうか。僕自身硬度についての認識があやふやだったこともあり、記事にまとめておきました。
もしかしたら、あなたの水槽で水草が育たないのは高度が原因かもしれません。
読みたいとこから
アクアリムの「硬度」とは
硬度は水質を表す指標として用いられており、数値が高ければ硬水、低ければ軟水というように呼ばれます。
アクアリウムではGHと呼ばれていたりもしますね。
では、硬度とはいったい何なのでしょうか。
詳しく言うとアメリカ硬度やドイツ硬度、フランス硬度などがありますが、どの硬度も「水中に溶け込んでいるカルシウムやマグネシウムなどの量(濃度)を示す値」で違いありません。
アクアリウムでは一般的に下記のように切り分けわれています(ドイツ硬度[ dH ])。
- 1~3:軟水
- 4~6:弱軟水
- 7~9:硬水
- 10~:強硬水
硬度がもたらす魚や水草への影響
飲み水であっても硬水はダメとか軟水は体に合わないなどと聞いたことはないでしょうか。ミネラルウォーターにも記載がありますよね。
人間の体でさえ影響があるのに、ましてやそこで生息する小さな魚や水草にとっては死活問題です。
生体はまだ硬度への対応力がありますが、水草に関しては硬度があわずに枯れたなんてこともあるでしょう。
それぞれにあった硬度を整えてあげてください。下記ではそれぞれ代表的なものを何点か挙げておきます。
硬水を好む魚と水草
硬水を好む魚はアルカリ性を好む魚に多いようです。
硬水を好む魚。
- グッピー
- メダカ
- アフリカンシクリッド
硬水を好む水草。
- パールグラス
- キューバパールグラス
- バリスネリアナナ
軟水を好む魚と水草
一般的な熱帯魚と水草は軟水を好むものが多いです。
水草水槽にはソイルが向いていると言われるゆえんですね。(ソイルは硬度を下げ、軟水にする効果があります。)
軟水を好む魚。
- ネオンテトラ
- ラスボラ
- グラミー
軟水を好む水草。
- ロタラ
- ルドヴィジア
- リシア
硬度をが高いと水草が育たない!?
水草は軟水を好むものが多く硬度が高すぎると水草がうまく育たない可能性があります。
僕が管理していた大磯砂利水槽で、こんなにも大きな石を導入した時には、
ロタラ系の軟水を好む水草の調子が一向によくならず、下葉がどんどん枯れ落ちていました。
しかし、硬度が原因かと思い、石を取り除いて流木を設置すると、ロタラ系の調子がどんどん回復し、元気に育つようになりました。
軟水を好む水草はあまりにも硬度が高いと下葉が落ちてしまうようです。
硬度を変化させる要因
硬度を変化する要因を理解しておいて、水槽の維持に役立てましょう。
硬度を上げるもの
はじめに説明したように、硬度は「水中に溶け込んでいるカルシウムやマグネシウムなどの量(濃度)を示す値」なので、それらが含まれているものが水槽にあると硬度が上がっていきます。
- 砂利
- 石
- サンゴ砂
- カルシウム、マグネシウムを含んだ肥料
硬度を下げるもの
硬度を下げるには水中のカルシウムとマグネシウムを吸着する必要があり、ソイルやゼオライトを使った商品で硬度を下げることができます。ブラックウォーターにすれば硬度を下がるとも言われています。
- ソイル(カルシウム、マグネシウムを含まないもの)
- ゼオライト
- マジックリーフ、ピートモス
上げるのは石を入れれば良いので簡単ですが、下げるのはなかなか。
そんな時は硬度を下げる製品を使いましょう。
pHとの関連性
確かな理由はないですが、感覚的に硬度を上げるものは、pHも上昇させるものが多い気がします。
pHが上がるということはKH(アルカリ度)ももちろんあがることになるので、3大指標のpH、KH、GHはどれか一つだけを上げようとしても難しいと思います。
全体的なバランスをみて調整した方がよさそうです。
硬度を測定するには
硬度は市販の測定キットを使えば簡単に測定できます。
水草がうまく育たない場合などには、硬度にも気を付けてみましょう。
まとめ
硬度は水質を表す重要なバロメーターです。
水草がうまく育たずにおかしいなと思ったら硬度が原因の場合もあるので、一度水質検査をしてみてはいかがでしょうか。